プロジェクト
#001
福島県富岡復興ソーラープロジェクト
原発から7kmの農作物が
作れなくなった土地を舞台にした
住民主導の再生可能エネルギープロジェクト。
東日本大震災から10年以上が経過した今でも、一部の地域では避難指示が解けない福島県富岡町。福島第一原発から約7kmに位置するこの場所では、放射性物質の除染が完了した今なお農地として震災前と同様に耕作する事が困難な状態になっています。プロジェクトの発起人である地元住民の遠藤夫妻は、「代々受け継いできた農地を、別の形で地域の将来のために役立てたい」と考え、富岡復興ソーラー事業を立ち上げました。また、避難のため日本全国に散らばって暮らしていた約30世帯の地権者が、遠藤夫妻の呼びかけにより協力することとなり、約34ヘクタールの土地を活用した太陽光発電事業になりました。
エコロミは、事業計画、設備設計、業者手配、行政申請・管理、ファイナンススキームの構築、SPC管理、保守・運営を担当。富岡町の協議会等と協力をしながら、地権者向けの自然エネルギー学習会を開催し、設備が出来上がったら終わりではなく、そこからどのように富岡町の未来につなげていくのかが重要であることを説明し、双方向のコミュニケーションを通じて相互理解を深めました。
プロジェクトは「富岡復興ソーラー」と名付けられ、最終的には地域住民が主体になった自然エネルギー事業としては桁外れに大きい、33メガワット(一般家庭約1万世帯分の電力)、プロジェクトの総事業費は90億円以上という大プロジェクトになりました。2017年4月に着工。2018年3月に発電を開発しました。売電収益は、一般社団法人富岡復興ソーラーを通じて、高齢者の送迎サービスなどの福祉支援や、暫時的な農業支援などの復興事業に使われる予定です。